自己紹介その2〜自衛隊入隊〜

どうも、motoです。

 

ブログの更新が遅くなりました。

今日は自衛隊に入隊してからの話を書いていこうと思います。

それではどうぞ。

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私は18歳の頃に、陸上自衛隊に入隊しました。

親戚や、友人には自衛隊経験者はいなかったので、

かなり不安だったことを覚えています。

そもそも何をするのかがわからないし、

自衛隊に関する情報が何もわからなかったのです。

 

入隊前はこんなことを考えていました。

『いきなり戦争に行かされたらどうしよう』

『先輩にいじめられたらどうしよう』

『きつい訓練ばかりやらされるのかな』

『そもそも集団生活苦手なんだけど大丈夫なのかな』

『みんなについていけるだろうか』

何しろ社会人1発目の就職が、陸上自衛隊だったので、

かなりの不安を抱きながら、

入隊初日を待っていました。

そして、入隊初日。

私は、自衛隊の門を叩きました。

 

当然、その日に入隊するのは私一人だけではないので、

これから一緒に生活をする同期との出会いもありました。

 

私が入隊したのは冬も近づく10月末でした。

総員30名ほどの同期がここに集結し、

3か月間の教育を共にします。

私たちは全員まとめて『新隊員』と呼ばれます。

 

新隊員は自衛隊の1番下っ端で、全員頭は丸坊主(強制笑)

駐屯地(自衛隊の敷地)で会う先輩方には

必ず立ち止まって『お疲れ様です!』と元気に挨拶をしなければいけません。

教官からの指示には『はい!』馬鹿でかい声で返事をします。

駐屯地内では、歩くことは禁止で(傘も禁止)

『3歩以上駆け足』と、教わります。

要は、『駐屯地内は走って移動』という意味です。 

これだけ聞くと『ふーんそうなんだ』と思いますが

これがなかなかキツイ訳です。

 

走って移動なので、

ご飯を食べた直後だろうが、風呂に入った直後だろうが

走って移動のみです。

朝起きた瞬間からも走って移動です。

それをサボれば処刑されます。

 

走っていない新隊員が1人でも

先輩や上司や教官に見つかったら怒られます。

1人でも見つかったら『連帯責任だ!』と言われ、

30人全員で『腕立て伏せの刑』に処されます。

『今日、駐屯地内で、走っていない新隊員がいたと聞いた。

はじめに言った通り、連帯責任だ』

と恐怖のお告げをされ

『腕立て伏せよーい!』

『1!2!』

とタイミングを全員で合わせて腕立て伏せの姿勢をとります。

すると

『タイミングが合ってない!その場に立て!!』

と立ち上がります。

 

『タイミング合わせろ!いいか!』

『は、はい・・』

『わかったのか?わかったら返事しろーーーー!!!!』

『はああい!!!』

駐屯地中に新隊員の掛け声が響き渡ります。

そこからエンドレスの腕立て伏せが始まります。

『おるあーー!!

てめーら回数数えろーー!!

その場に立て!!』

全員バラバラに立ち上がると

『全員揃って立てーーー!!』

と、怒鳴られます。

そしてまた腕立て伏せ。

『腕立て伏せよーい』

『1!2!』

と姿勢をとり、腕立て伏せが始まります。

 

前には新隊員と一緒に腕立てをする教官が一人います。

無限に腕立て伏せができる化け物なので

中にはへばる仲間もいました。

そして周りには他の教官が怒号を鳴り響きます。

『オラーこんなんでへばってんじゃねーぞー!』

『1人のミスが全員に影響するんだよ。わかってんのかー』

『おい、膝ついてんじゃねーぞ!最後までやれー!』

『おい!やる気あんのか!

へばってんのか!てめーら返事もできねーのかあ!!返事はどうしたあ!!』

『はああああああああい!!』

と全員で叫びながら腕立て伏せをします。

腕立て祭りです。

もはやギャグです。

しかもエンドレスです。

 

駐屯地には隊員食堂、隊員浴場、戦闘訓練場、射撃場などがあります。

はじめに『3歩以上駆け足』と言われた通り、走って移動するのですが

駐屯地の敷地は馬鹿でかく広いので、移動するだけでバテます。

しかし、こうやって自然に体力がついていくのです。

 

と、何やら騒がしい印象もありますが、落ち着いて訓練をする場面もあります。

はじめにやった訓練は、『基本教練』というものでした。

右向け右、左向け左、敬礼、列の整頓、日夕点呼の要領、銃の操作方法、銃の分解結合などを学びました。

教官の号令に従ってその動作を行います。

自衛隊には、『号令』というものがあり、

各部隊の長が号令をかけ、その号令に従って、部隊は行動をします。

 

他には、

自衛隊隊舎の清掃方法、戦闘服のアイロンがけ、靴磨き、部屋の整理整頓などもやります。

掃除は、毎日廊下をほうきで清掃をして、

そのあとモップがけをして、そのあとポリッシャーをかけます。

毎日廊下はビカビカです。

民間企業の清掃業者顔負けの清掃を毎日、仕事が終わったあとに全員でやります。

担当の場所のゴミも全部回収したり、朝のゴミ出しも全部新隊員の仕事です。

新隊員の重要な仕事は、主に『雑用』なのです。

他の会社などではありえないほどの雑用を徹底的にやりました。

 

『体育』もやりました。

訓練で、結構走り回ったりして疲れているのに

上下青のクソダサいジャージに着替え、

紅白帽をかぶり、全員で自衛隊の敷地内を走ります。

完全に見世物で、完全に囚人です。笑

はたから見るとかなり異様な光景なのですが、

人間慣れてしまうもので、

はじめはクソダサく見えた

上下青のクソ囚人ジャージがだんだん似合うようになってきます。

そして、紅白帽をかぶっても逆に凛々しく見えてきます。

1周3kmほどのコースを走り、汗を流し、1日が終わります。

 

はじめは、ついていくのだけで必死でしたが、

徐々に仲間とも打ち解けていきます。

体力がついてくると訓練が全く辛く感じなくなり

余裕しゃくしゃくでこなすようになります。

徐々に、高校時代の部活みたいなノリに変わっていきました。

 

自衛隊に入隊したての頃は、とにかく徹底的に体を鍛えます。

1か月に1回、『体力検定』というものがありました。

今現在の、体力の測定を行い、3か月目にはどのくらい体力が上がっているのかを測定するのです。

 

体力検定の種目は、

腹筋(3分間)

腕立て伏せ(3分間)

懸垂

ソフトボール投げ

幅跳び

持久走(3km)

です。

 

私は、体力には自信があったので、自信満々でした。

しかし、1か月目は、かなり体力が落ちていたこともあり、

かなりきつかったことを覚えています。

筋トレ部門が得意だったのですが

1か月目は、腕立て伏せ60回、腹筋70回くらいの記録でした。

『100回くらい余裕でできるぜ!』と余裕をぶっこいていましたが、このざまでした。

しかし、日々の厳しい訓練を乗り越え

3か月目には、腕立て伏せ100回、腹筋100回まで記録は伸びていました。

相当なマッチョマンでした。

 

入隊3か月目の頃には、高校時代の体力を取り戻していて、

かなり筋肉もついていました。

自衛隊は、体育会系のノリが強いため、一緒にいた同期も

だんだんエネルギッシュに変わっていきました。

みんなが逞しくなっていくのも見ていて楽しかったことを覚えています。

ほぼ全員が筋肉バキバキのムキムキです(笑)

 

イメージで行ったら『海猿』みたいなノリです。

 

そんなこんなであっという間に月日は過ぎていきました。

 

はじめは、不安を抱いて入隊した自衛隊でしたが、

厳しい訓練を一緒に乗り越えていくにつれ、

仲間との絆も自然と強くなりました。

はじめの3か月もあっという間に終わりを迎えました。

 

そんなこんなで、教育期間が終わりを迎え、

一般部隊への配置が決まりました。

 

 

つづく